条件をそろえて比較
Make vs Power Automate
Microsoft環境、SaaS横断、Desktop/RPA、料金単位、Connectorの違いを条件別に比較します。
同じ仕事を任せたときの課金単位、例外処理、運用責任で比べます。機能数の勝敗ではなく、条件に合わない候補を落とすための比較です。
まず条件で候補を絞る
Microsoft環境とDesktop flowを同時に検討できる。
Visual SaaS automationを中心に比較しやすい。
同じ仕事で違いを比べる
| 比較項目 | Make | Power Automate |
|---|---|---|
| 無料版 / Trial | あり | Free / Trial* |
| 主な課金単位 | Credits | User / Capacity |
| Cloud | ○ | ○ |
| Desktop / RPA | — | ○ |
| Visual builder | ○ | ○ |
| API / Webhook | ○ | Premium / custom connectors等 |
| 連携 | 3,000+ apps | Power Platform connectors |
| AI | AI apps / AI機能 | Copilot連携 |
| Enterprise | Enterpriseあり | Microsoft環境 |
| 主な想定ユーザー | ノーコード〜業務改善 | Microsoft 365企業 |
月額より、何に対して課金されるか
Microsoft 365企業は、Makeを買う前にPower Automateの既存権利を確認する
Power AutomateはMicrosoft 365等の一部licenseから限定的な利用権を得られるため、Microsoft 365企業ではすでに使える範囲を確認することが第一歩です。
標準connector中心で目的を満たせるなら、追加のAutomation SaaS契約を急ぐ必要はありません。Premium connector、custom connector、Desktop/RPA、Microsoft外SaaSの横断が増えた段階で、Power Automateの追加licenseとMakeを比較します。
比較の順序を逆にすると、新しいToolは増えたのに、既存Microsoft環境でも同じ処理ができた、という少しFineInTheoryらしい結末になり得ます。
- 既存Microsoft licenseで標準connectorの範囲を確認
- Premium/custom connectorが必要か確認
- Desktop/RPAが必要か確認
- Microsoft外SaaSがどれだけ多いか確認
Makeは処理量、Power Automateは権利構造から見積もる
MakeはWorkflowのmodule実行に応じるcredit型で、代表Workflowの処理量から必要creditsを見積もります。Power AutomateはPremiumのuser license、Process / Hosted Processのcapacity license、connector entitlement、RPA modeなどで必要な構成が変わります。
そのため、固定月額だけを同じ列へ置いても比較になりません。Makeは月間イベント数×module実行数、Power Automateは誰が作るか、誰が実行するか、premium connectorを使うか、attended/unattended/hosted RPAかを先に整理します。
2026年8月20日JSTのMicrosoft日本向け公式Pricingでは、Power Automate Premiumは¥2,248/ユーザー/月相当、Processは¥22,488/ボット/月相当、Hosted Processは¥32,233/ボット/月相当で、いずれも年払い・税別表示です。数字は確認できますが、権利の単位が違うためMakeの月額とそのまま横並びにはしません。
- Make:Workflow処理量とcreditsを見積る
- Power Automate Premium:¥2,248/ユーザー/月相当・年払い・税別
- Process:¥22,488/ボット/月相当・年払い・税別
- Hosted Process:¥32,233/ボット/月相当・年払い・税別
- RPA:attended / unattended / hostedを先に決める
- 両製品の購入価格は契約直前に公式条件を再確認
Cloud SaaS連携とDesktop操作を同じAutomationとして一括りにしない
Makeが得意とするのは、APIやWebhookを使って複数SaaS間のデータを流すAutomationです。Power Automateはcloud flowに加え、Desktop flow/RPAを同じMicrosoft製品群で検討できます。
Excelファイルを扱うというだけでPower Automateになるわけでも、外部SaaSをつなぐというだけでMakeになるわけでもありません。ブラウザやWindowsアプリの画面操作が必要なのか、APIで完結できるのかを切り分けると選定が速くなります。
- API/Webhookで完結 → 両者を比較
- Desktop UI操作が中核 → Power Automate側を先に確認
- 外部SaaSが多い → Makeのintegrationとvisual Scenarioを確認
- Microsoft内処理が中心 → 既存Power Automate権利を先に確認
両方使う構成はあり。ただし境界を決めないとAutomationが二重管理になる
Microsoft内部はPower Automate、外部SaaS横断はMakeという役割分担は成立します。問題は、同じ業務を両方で作り始めることです。
Toolを2つ持つなら、どのAutomationをどちらへ置くか、CredentialとOwnerを誰が管理するか、障害時にどちらを見るかまで決めます。便利なToolが2つあることと、運用が2倍便利になることは同義ではありません。
- Microsoft内 / Desktop系はPower Automate
- 外部SaaS横断はMake、など境界を決める
- 同一業務の重複実装を避ける
- Owner・Credential・監視の責任を分ける
Power Automateで足りない理由が言えたらMakeを比較する
Excel、Outlook、TeamsなどMicrosoft環境が中心でDesktop/RPAも視野に入るならPower Automateを先に評価する理由があります。逆に複数ベンダーのSaaSを横断し、visualなScenarioで処理全体を組みたい場合はMakeが比較対象になります。
- Power Automate寄り:Microsoft 365 / standard connectors / Desktop RPA
- Make寄り:外部SaaS横断 / credit型 / visual Scenario
- 両方候補:役割境界を明確に分けられる
- AIは後付け。まず通常Automationだけで解決できるか確認
比較後に残る疑問
Microsoft 365を使っているならMakeは不要ですか?
不要とは限りません。標準connector中心ならPower Automateの既存権利で足りる可能性がありますが、Microsoft外SaaSを多数横断する場合はMakeとの比較価値があります。
価格だけならどちらが安いですか?
課金構造が違うため単純比較できません。Makeはcredits、Power Automateはuser/capacity licenseとconnector/RPA条件を含め、同じ業務要件へ換算して見積もります。
Desktop操作を自動化したい場合は?
Power AutomateはDesktop flow/RPAを製品機能として持ち、attended / unattended / hostedの利用形態を分けて確認できます。Desktop UI操作が中核ならPower Automateを先に比較します。
MakeとPower Automateを併用してもよいですか?
可能です。ただしMicrosoft内・Desktop系と外部SaaS横断など役割境界を決め、同じAutomationを二重に作らない運用が必要です。
AIを使うならどちらですか?
AIを必須条件にはしません。まず通常Automationで解決できるか確認し、分類・要約・生成が必要な工程だけAI機能や外部LLM接続を比較します。
残った候補の公式条件を確認する
Microsoft 365企業のMake vs Power Automateは、まず既存権利とDesktop/RPA要件を棚卸しし、それでも足りない外部SaaS横断性をMakeで補う必要があるかを見る比較です。新しいToolを買う理由を先に作るのではなく、今あるToolで足りない理由を先に確認します。
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