AI / LLM の判断 · 確認 2026-08-23
Coding AIは何を選ぶ? Model・Agent・IDEを先に分ける
目的から順に、必要な能力と道具を切り分けます。
Coding AIを比較しようとすると、かなり早い段階で話が変になります。
Codex、Claude Code、Cursor、GitHub Copilot、Antigravity、OpenCode。
全部「Coding AI」と呼べます。
でも実際には、同じ種類のものを比較しているとは限りません。
Modelを比べているのか。 Agentを比べているのか。 IDEを比べているのか。 Cloudで仕事を委任するPlatformを比べているのか。
ここを混ぜると、性能比較の前に比較表そのものが壊れます。
FineInTheoryでは、まず4つに分けます。
1. Model — 頭脳
Modelは、推論してコードや説明を生成する部分です。
同じCoding surfaceでも、複数Modelを選べる場合があります。
逆に、同じModelが別のAgent HarnessやIDEで使われることもあります。
なので、
Model名 = Coding tool全体の能力
とは限りません。
2. Agent Harness — 何を見て、何を触って、どう実行するか
Agent HarnessはModelの周りにある仕組みです。
たとえば、
- RepoのどこをContextに入れるか
- Fileをどう読むか
- どこまで編集できるか
- Shell commandを実行できるか
- Testを走らせるか
- Gitを触るか
- BrowserやMCPを使えるか
- 実行前にapprovalを求めるか
- 複数taskを並行できるか
を管理します。
同じModelでも、見えているContextと使えるToolが違えば、結果は同じになりません。
ここがP07で詳しく扱う部分です。
3. IDE / Development Surface — どこで一緒に仕事するか
Coding AIではSurfaceがかなり重要です。
Editor / IDE
コードを書いている場所から離れず、提案・修正・Agent taskを続けたい。
CursorのようなAI editor/agent surfaceや、GitHub CopilotのIDE側はこの文脈で考えやすい。
Terminal
RepoとShellを中心に作業したい。
Claude Code、Codex CLI、OpenCodeのようなterminal surfaceが候補になります。
Desktop / Command center
複数Agentや長いtaskを並べて監督したい。
現在のCodex appやAntigravityのように、Agentを管理すること自体を中心にしたsurfaceがあります。
GitHub / Cloud
IssueやRepo taskを渡して、人間が別の作業をしている間にAgentへ進めてもらい、PRやdiffで戻してほしい。
GitHub Copilot cloud agentやcloud coding-agent系の価値は、Model性能だけでは説明できません。
仕事をどこで委任し、どこで受け取るかが違います。
4. Platform — Coding assistantではなく開発workflowの一部
Agentが強くなるほど、比較対象は「コードを書く機能」からPlatformへ広がります。
見るものは、
- Background task
- Parallel task
- PR lifecycle
- Team policy
- Permission
- Audit
- Scheduled work
- Admin control
- Integration
です。
この段階では、Coding AIを選んでいるというより、開発workflowをどこに置くかを選んでいます。
目的別に考える
今のEditorから離れたくない
Editor/IDE surfaceを優先。
重要なのは、日常の編集・diff・terminal・reviewが一つのflowとして扱いやすいことです。
Taskを丸ごと渡したい
Native AgentやCloud Agentを優先。
「このbugを調べて直してTestして」というbounded taskをdelegateしたいなら、completion、background、review handoffを見る。
Modelを自分で選びたい
Open/BYOK Harnessを検討。
OpenCodeやCline classの価値は、特定Modelの優劣ではなく、provider/modelを選択しやすいことにあります。
ただし柔軟性は運用責任も増やします。
API key、cost、model compatibility、securityを自分で持つことになります。
コードではなく完成したアプリが欲しい
Coding Agent比較から外れる可能性があります。
Purposeが「Repoを編集したい」ではなく「使えるWebアプリが欲しい」なら、App Builderの方が近いことがあります。
小さくて失敗コストの高い変更
Human + limited assistanceも正常です。
小さなsecurity設定やproduction migrationのように、変更量よりaccountabilityが重要な作業では、Agentへ大きく委任することが必ずしも正解ではありません。
比較するときに見る5つの軸
Development Surface
- Terminal
- IDE
- Desktop
- Web
- GitHub
- Cloud
自分の作業場所に合うか。
Agent Capability
- Repo understanding
- Multi-file edit
- Shell
- Test
- Git / PR
- Browser
- MCP
- Subagent
- Parallel
- Background
「ある/ない」だけではなく、Previewか、どのsurfaceで使えるかまで確認します。
Control
- Permission
- Sandbox
- Approval
- Diff
- Rollback
- Audit
Agentが賢くなるほど、ここは地味ですが重要です。
コードを生成できることと、安心して実行権限を渡せることは別です。
ControlはProduct qualityの万能Factではなく、Agentを選ぶときの評価軸です。
Model / Provider
- Fixed
- Multi-model
- BYOK
- Local
Modelを変えたい人には重要。
一方でModel choiceが不要な人には、選択肢が多いこと自体は価値になりません。
Economics
- Subscription
- Included allowance
- Credit
- API
- Overage
価格表の月額だけでなく、自分のdelegation量でどの課金方式になるかを見る。
これは公開前確認前に必ずrefreshします。
Current Fact Box — GitHub AI Credits
GitHubの現行Usage-based billingではAI Creditsを使います。ただし、2026年6月1日より前から既存のCopilot Pro / Pro+年間Planを継続し、Legacy request-based billingに残っている利用者には別の取扱いがあります。新旧の課金説明を一つの表へ混ぜず、自分のPlanとBilling modelを確認します。
代表製品を4分類で見る
これはランキングではありません。
| Product class | 強く見えるSurface | 選ぶ前に見るもの |
|---|---|---|
| Codex | ChatGPT / IDE / CLI / cloud-agent系 | delegation、parallel/background、plan usage |
| Claude Code | Terminal中心のagentic coding | repo/shell/git workflow、permission、access |
| Cursor | Editor/IDE + Agent | stay-in-flow、model choice、tool/approval behavior |
| GitHub Copilot | IDE + GitHub + cloud-agent/platform | PR lifecycle、GitHub workflow、team/admin |
| Antigravity | IDE + agent command-center/platform | multi-agent orchestration、surface/version |
| OpenCode / Cline | Open/BYOK/multi-provider harness | provider choice、API responsibility、local/keys |
同じ表の横一列でWinnerを決めるより、まず自分がどのSurfaceとDelegationを必要としているかを決める方が早いです。
「一番賢いModel」を先に選ぶと何が起きるか
CodingではModel性能は重要です。
ただし、実際の仕事ではModelが単独でRepoを編集しているわけではありません。
Context、Tool、permission、execution、review surfaceが一緒に動きます。
Modelが強くても、必要なFileが見えていなければ困る。
Agentが自律的でも、reviewしにくければproductionでは困る。
IDEが快適でも、delegateしたい長時間taskに向いていないかもしれない。
なので順番は、
- 何をしたいか
- どこで作業したいか
- どこまでAgentへ任せたいか
- どんなControlが必要か
- その条件で使えるModelは何か
です。
Calling all of these “AI coding tools” is technically convenient in the same way that compiler、IDE、developerを全部「コンピュータ関係」と呼ぶのが便利です。
結論
Coding AIで最初に選ぶのはModelではありません。
InteractionとDelegationの形です。
自分でコードを書きながらAIを近くに置くのか。 Taskを丸ごと渡すのか。 CloudでPRとして戻してほしいのか。 Modelを自由に変えたいのか。 完成したAppが欲しいのか。
そこを決めると、比較すべき製品がかなり減ります。
その後でModelを比べればいい。
そして、小さな変更ならHuman + limited assistanceで終わってもいい。
Coding Agentを使わないとCoding AI比較に負けるわけではありません。
What would change our mind?
- Editor/terminal/cloudの境界がほぼ消える
- Agent間でContextやTask stateが完全にportableになる
- Permission/sandbox/review modelが標準化する
- Model差がHarness差より圧倒的に大きくなる
- BYOK/localがmainstream surfaceでほぼ無摩擦になる
- Pricing/usage modelが大きく変わる